百鬼一族 血脈の書
前回のおさらい 樒「……一応、全員無事に討伐から帰還した」 澄「ちょっとだけだけど、視野が戻った気がする」 山茶花「炎に包まれた瞬間、お母様みたいな人に会えた気がするの。 あれがあの世なのかなあ」 恒春「ずっと見送る側だったのに、ついにこっち側に…
「─────どうして笑える。無理に笑っているなら、やめてくれ」 冷え切った声と難しい顔で、樒は山茶花に問いかけた。 ここは紅蓮の祠から京へと帰る道中の川辺。恒春達が焚き火に使えそうな木々を拾いに行き、現在自分は樒と二人きり。 腰を落ち着けて談笑を…
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