百鬼一族 血脈の書

百鬼一族 血脈の書

当サイトは俺の屍を越えてゆけ リメイクのプレイ日記となります。

1022年9月 澄交神

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おはようございますイツ花さん、9月ですね


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よっっっっしゃ!!!!よかった恒春;;;;;


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お、そういえば先月に装飾品を色々考えて装備させてたんだっけ(普段から考えて付けよう自分)(言外にアホを出すな)

誰が何を覚えたのかな?


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澄ちゃんと芹さんが覚えたみたいですね

あとで確認してみましょう。というかこのスクショ失敗してますね、気付いてなかった←


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ムキムキ祭り……?ネーミングセンス凄いですね

 

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来月あるのか……行けたら百鬼ファミリー全員で行きたいですね

ねっ恒春も行きたいよね恒春!!!!行きたいよね!!!!


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手始めに恒春チェックからいきます!


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やったー!病の字が消えてるー!!!!嬉しいひゃほほひゃっほ⤴︎ ⤴︎⤴︎い!!


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よかった……病治ってよかったね恒春……!

でも健康度のその減り具合は悲しくなるね恒春……!今月はゆっくり過ごしてね恒春……!!(恒春を語尾のように言うな)


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続いて山茶花の健康度もチェック〜!

健康度100!よかったよかった!山茶花も最低でも1歳10ヶ月は生きますね、長生き嬉しい♡♡

いっそのこと最長寿命目指そう?♡


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そして樒も健康度チェック〜

減少値なし!!元気!!最高!!来月くる子供と初陣まで付きっきりは確実に出来ると確定!嬉しい!

そのまま元気でいてくれ〜〜


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おお……!澄ちゃんが3つも覚えてる

プレイ記録の内容を反映して考えると、だんだん心の余裕が出てきたおかげで視野が広がって、それで術を覚えられたとか?

良い方向に向かってるなら嬉しい


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芹さんは二つ覚えたみたいですね!

何でだろう….何故か「は? 澄ちゃんが新しく術を覚えた? 彼女が覚えられるなら僕も出来ますが??」って澄ちゃんが術を覚えたことに対抗心を感じ、すごくコソ練してなんてことなさそうに樒に覚えましたと報告してる芹さんが想像出来てしまう……

 

◯私が望む関係性&僕だって覚えました◯

〜樒の部屋にて〜

澄「樒、今いい?」

樒「ああ、どうした」

澄「術、新しく覚えたから報告。

萌子、盾穿ち、火葬。この三つ使えるようになったよ」

樒「! そうか。

戦闘の幅が広がって助かる、ありがとう」

澄「別に、感謝されたくて覚えたんじゃないよ。だから、お礼はいらない」

樒「それでも助かるのは事実だ。澄、頑張ったんだな。すごいな」

澄「暫くしてないからやめたんだと思ったら……そうやって、私を小さい子みたいに大袈裟に褒めるのやめて。

私たち、ほぼ同い年みたいなものでしょ。そういうとこ、昔からほんとに嫌」

樒「……….悪い」

澄「だったら妹扱いはやめて。

樒のこと家族だけど兄とは思ってないの、分かってるでしょ」

樒「….ああ」

澄「……」

樒「……」

澄「……ごめんなさい、言いすぎた。

私、鍛錬してくるね。今日はまだ、一度も弓触ってないし」

樒「ああ、分かった。がんb……いや、じゃあな」

澄「ん……」

 

 

樒(俺からしたら、幾つになろうと澄は可愛い妹なんだがな….)

樒「……態度と言動に気をつけるか」

 

 

澄(今まで散々迷惑掛けてきたんだもん。危なっかしいって、手のかかる子だと思われててもしょうがないじゃん。

あんな言い方……それこそ妹扱いされたくなくて、背伸びしてるみたいじゃん)

澄「……対等になりたい。頼って頼られる人に、なりたい。

守ってもらってばっかじゃなくて、守れる人に、支え合える関係に、なりたいな」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜一週間くらい経ったある日の昼 樒の部屋〜

 

芹「────樒様、芹です。ご報告したいことがあります。

入ってもよろしいでしょうか」

樒「ああ、構わない」

芹「ありがとうございます、失礼致します」

 

 

樒「何かあったのか?」

芹「大したことではありませんが……新しく術を覚えたので、ご報告をと思いまして」 

樒「! 芹も術を覚えたのか。助かる、ありがとう」

芹「ええ。僕も、覚えました」

樒「何を覚えたんだ?」

芹「土祭りと水葬を」

樒「そうか……特に土祭りは嬉しい、術の威力底上げや耐性にも使えるからな。

芹、ありがとう」

芹「いえ….この家の者として、必要な努力をしただけですから。はい」

樒「? ……そうか」

芹「はい」

樒「……」

芹「……」

樒「……………勘違いなら悪いが、」

芹「何でしょう?」

樒「機嫌、悪くないか」

芹「……は? 気の所為では?」

樒「俺に言いたいことでもあるのか?

それとも、セリーが言いたいことがあるのか」

芹「気の所為ではと言いましたよね? 人の言葉、ちゃんと聞いていますか?」

樒「いつも以上に言葉に棘がある、いつも以上に言外に匂うものがある……そういう風に、見えたからな」

芹「……そうですか」

樒「ああ」

芹「……….」

樒「…….…」

芹「………….まあ確かに、言いたいことはある気はしますね」

樒(すごく不承そうに言ってるな……)

芹「…….澄ちゃんは、」

芹「彼女は、今月、幾つ術を覚えたのでしょうか?」

樒「澄? 三つだが……」

芹「へえ…….そう、三つ。

…………僕より一つ多いのか」

樒「セリー? どうしたんだ」

芹「いえ、何も? ただ気になっていただけです。

……では樒様、これ以上長居してはご迷惑でしょう。僕は下がりますね」

樒「は? ああ、そうか」

芹「ええ、それでは。なにか御入用でしたら、その時はお呼びください。

すぐお側に参りますから。それでは」

樒「………ああ」

 

 

芹(彼女のが術の才があるのは理解してるけどさあ……困らせまくりな澄ちゃんが? 僕より主の役に立ってる??)

芹「はあ……」

芹(才能の差は他で埋めろ。補え。

どうしようも無いモノに固執する暇があったら、その時間を有効に使え。)

芹(……別に、必ず一番の存在でありたいとか、そんな小さいことに執着してる訳じゃないけどさあ)

芹(樒様は、僕の好きなモノを大事にしてくれている。僕の好きな人間という生き物を。

そして人間の中で、特に僕たちを大事にしている。分かり辛いけどね)

芹(だから、うん。それなら、大事にしてくれてるなら、ね?)

芹「より役立ってあげたいと思ってしまうのもまあ、しょうがないよねえ」

芹(だからこそ特に大事にされてるくせに、それに気付かず甘えて好き勝手してるところが、結局一番役に立ってるところが、)

芹「癪に触るんだろうなあ。

……こういうとこ、僕もまだまだ未熟者って感じだよね」

芹(だから嫌いって訳じゃあ無いけど、ムカつくものはムカつくよねえ。

でもまあ、最近はちょっと立ち直ってきたみたいだから、多めにみてあげるけどさ)

芹「誰も彼も手が掛かってしょうがないよ、全く……」

 

芹さんの好きなモノについては此方【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/09/17/181626】。具体的に、芹さんってどんな思考回路してんのってところは此方【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2021/10/27/眠りつく日_後編】。

彼は傲慢で不遜な面もありますが、なんやかんや彼なりに愛着は持っているのです。

あと手が掛かるのは君もだと思います。


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そしてうっかり忘れそうだった漢方を恒春に摂取させまして……


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はい!やってきました交神のお時間です!

画面は山茶花で止まってますが、今回交神するのは澄ちゃんだよ!!


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此方が澄ちゃんのステータス〜

心は全体的にバランスよき! 技はちょっとバー低め! 体は風以外がいい感じ!

それがざっと見た感じの澄ちゃんのステータスですね

 

さて、ではここで一旦彼女が元服した時のコメントを思い返しましょう

 

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どうやら澄ちゃんは長所を伸ばしたいみたいですね

 

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戻って澄ちゃんの長所をチェック

澄ちゃんのステの良いところは

・バランスの取れた心の素質

・風以外の高い体の素質

の、大きく上げて二つかな? 代わりに技は低めですね

 

長所を伸ばしたいのなら、心と体の素質が出来るだけ高い神様がいいのかなー

でもプレイヤー的には技も良さげな神と交神して欲しい……←

 

取り敢えず交神候補の方達を見てみますか

澄ちゃんのお相手も約一万点代の方かな〜

 

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一柱目、鎮守ノ福郎太さん

奉納点が一万点代な男神の中でも素質が高めで人気な方

心も体もどちらの素質も高いので、澄ちゃんの要望に叶う存在です

ただ父方の心水の低さがネックかな、でもそこは運か。運ですよね


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二柱目、石猿田衛門さん

みんな大好き 竜神刀と石猿をゲットさせてくれることがあるウッキーさん!

この方も一万点代では心と体の素質が高め。しかも澄ちゃんの高い心と体の火の素質たちを、更に高めてくれる可能性を持つお方です

技が低めなのが、プレイヤー的には気になりますね。だけど澄ちゃんの要望にはかなり合う……悩み所です

 

 

 

俺屍wikiや図録を睨めっこして色々悩みましたが、決めました。澄ちゃんの交神相手は、


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福郎太さんです!!!!

理由はこちら

・1万点代の中では素質のバランスが良い

・心も体の素質も高めで澄ちゃんの要望に沿っている

・(ぶっちゃけプレイヤーとしては気にしてる、澄ちゃんのどれも低めな風の素質を底上げできる)

 

そして何よりはこの台詞ですよ
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これを澄ちゃんに言って欲しかった

 

だけど今の彼女はこの台詞が気に食わなそうだな〜、自分だって守りたいんだけど?みたいな気持ちを持ち始めてるから

 

まあその辺も、福郎太さんならいい感じにどうにかしてくれるでしょう(投げやり)

 

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「守られるだけは嫌。私だって、貴方を守ってあげるから」

 

 

 


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ああ……そうだよね、わかってた


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1歳10ヶ月、百鬼家男子最年長寿命です

確か恒春が来てすぐ、0ヶ月の時【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/02/10/221219】にプレイ記録を始めたんだっけ?

来た時には伽羅が師事してたみたいですね。懐かしい……

 

恒春は来訪時にはお父さんである荻が死んでて(私のスケジュール管理が下手かったせい)、来た当初はちょっと寂しかったんじゃないかなーって思ってます

なので当時最年長だった山茶花の母の鹿子に、よくお父さんのお話をせがんだりしてたんだろうな……(妄想のろくろを回すしぐさ)(その辺は逝去小話で書く予定です)


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この頃の恒春は、ある意味一番のびのびしてた時期ですね

急に大きくなる自分気持ちわるっ姉さんたちうっざ、と少し思うことあれど、

「はいはい戦えばいいんだろそれが我が家のお役目なんでしょ? だからオレも戦わないといけないんでしょ? 

まあそれなりに、オレなりに頑張るから。それでいいでしょ?」

と斜に構えつつも、基本的に淡々とした気持ちで生きてました

 

だけど彼にとって百鬼家としてものターニングポイント、初の中ボス戦である片羽ノお業戦【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/04/04/221740

そこであれ、自分変じゃない? と思ってしまったのが、いい意味でも悪い意味でも運の尽きでしたね


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百鬼恒春って人間は、けっこう繊細で潔癖な理想主義者なんですよね

みんなと同じであることに、平均で平凡な大多数側であれる方が安心感を抱く……みたいな?

そういう風に思うようになったのは、普通じゃない一族で生まれて、その中で同年代の兄弟はみんな親と会ったことがあるのに、自分だけ親に会ったことないっていう普通じゃない(大多数との)違いがあって

え、それだけで!? 俺屍じゃそこそこあることじゃん!? って感じる方も居ると思いますが、幼い子の世界ってそう遠くに行けないのもあって狭いじゃないですか。それに俺屍で考えればよくあることとは言え、その中で生きている彼等は他の一族や動かしているプレイヤーを認知出来ません。(メタ思考ありな世界観設定でプレイしていたとしたら知れたと思いますが……)

 

かつての恒春は、普通じゃない家でさらに自分はみんな、兄弟みたいな子たちと違う……それに疎外感を覚えたんだと思います

ゆえに普通という“理想”に憧れて、普通じゃないことを“潔癖”に嫌悪し、普通と違うのが嫌だからこそ“繊細”に気付けてしまう。それが百鬼恒春なのかと自分は考えてます

 

だから鬼と戦うの楽し〜!!血湧き肉躍るわ〜〜〜〜!!⤴︎⤴︎⤴︎⤴︎

みたいな自分の感情を許容できなかったんだろうね、そんなの普通じゃないって自分の感情を拒絶して否定したくなったんだろうね【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/04/27/225427

 

 

でもそんな恒春も、自分とは全く違う存在

遠くかけ離れていて、長きに渡り様々なものを見てきた神の一柱、木曽ノ春菜さんとお話【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/10/14/205855】した結果、ちょっと整理がついたんですよね

自分よりずっと長く生きてる年長者に、そういう感情はよくあるものだよって肯定されるの、なんか安心しません?

 

上記の小話みたいく、書いていないところでも家族は恒春に寄り添っていたと思います

だけど近いからこそ届かないことって、どんなことでもあるじゃないですか

この恒春が抱えてたことは遠いからこそ届きやすかったけど、だからって伽羅たち家族が側で支えてたことも、絶対に無駄では無かったと思います

だって何もせず放っておいたら、恒春の性格的にもっと前に潰れてそうな気がするので←


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あ、懐かしいな。大江山前に勢い付けたくて、五郎ズを倒しに行ったりしてましたね

そこで恒春と澄ちゃんが樒に全く鏡を向けない【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/10/23/171024】事件が起きたり……懐かしいわ

 

11月の大江山はめちゃくちゃ楽しかった覚えがありますね!

現役第三世代みんなで突撃して……そして梔子ボス戦で吐血事件【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/11/28/215942】……

あの時の恒春は冷静でしたね。多分この頃にはもう、それなりに心境の整理が出来てたんだろうなと思ってます

あの感情ごちゃ混ぜフィナーレアッタクは楽しかった……(技名長いな)


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この小話【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2021/02/28/眠りつく日_前編】やそれ以降の恒春の進言とかの傾向を見るに、彼って父親になってかなり変化したみたいなんですよね

今までは同世代での末組、なんて意識から、そうか自分はもう父親なのか。次を継ぐ者が出来たのか……って

12月に同世代を率いてた二人組の最後の1人もいなくなって、妹分は病んでしまって、呪いは続いて朱点童子も復活するし……そりゃあ、このままじゃいけないってなったんだろうなあ


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ここで大江山越え後の初中ボス戦&奥義取得

本当にゆるくやってたので、まさかこの世代の槍使いが奥義を覚えられるとは……とか当時思ってましたね

俺屍は何周もしてますがどれもゆるプレイだったので、大江山越え前の世代な槍使いが奥義を覚えるのはこれが初めてでした。本当に当時は驚いた記憶……

 

この時の恒春が朱ノ首輪を使ってまで覚えようとしたの、武勲を遺したとかじゃなく、澄ちゃんの朱ノ首輪持ち出し事変【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2020/04/04/230219】があったからでしょうね

名声とか武勲とか、彼どうでもよさそうなタイプですし

実際に装備してみてどうだったか知らなきゃ、下手な言葉掛けれないよな……とか恒春は考えそう

 

 

そして7月の鳴神小太郎戦【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2021/11/24/1022年_7月_紅蓮の祠】ですよ……

勝てて良かったよ……思い返すたびにそう噛み締めてます……

この回の恒春と黄川人の会話が好き。敵対相手である黄月への恒春の対応の塩っぷり……いい……


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こうして見ると、恒春もあまり出陣させてあげれなかったなって思います

プレイヤーとしてはもっと戦わせたかったな……ごめん恒春……


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…………この後ろ向きな遺言が、彼らしくてもつ苦笑いしか出来ない

そうだよね、大人になっても、成長しても、どこかひねくれて斜に構えてて繊細なのが、百鬼恒春だもんね……


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恒春お疲れ様でした、向こうでみんなによろしくね

 

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1022年8月 樒交神

前回のおさらい

樒「……一応、全員無事に討伐から帰還した」

澄「ちょっとだけだけど、視野が戻った気がする」

山茶花「炎に包まれた瞬間、お母様みたいな人に会えた気がするの。

あれがあの世なのかなあ」

恒春「ずっと見送る側だったのに、ついにこっち側になっちゃった」

 

そんな四者四様がありました。八月です!

 

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夏です!先行試合シーズンです!

でも今回は交神するので行きません←

 

以前から言っていた通り、今月から3ヶ月は交神シーズンに入ります!


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流行り病きちゃったかー……百鬼一族でくるのは初めてだった筈


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恒春……!!

弱ってきてたからね……そっか、罹っちゃったか……

暑くてもちゃんとお布団で安静にするんだよ……


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気を取り直し、術チェックです

前回で盾穿ちを手に入れたから色んな子が覚えたんだろうな

 

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おお……ほぼ皆覚えてる

芹さんは初代技火だから難しかったみたいですね

なんてことない顔しつつも、この事実を気にしてる彼の顔が浮かびます。プライド高いからね、彼


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結構覚えたみたいですね

まだまだニュービーなぽぽちゃんがいっぱい覚えたのかな?

 

※しかし今月は術の確認していません。ド忘れしてました……


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先月の投資結果!これは嬉しいですね


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相場屋かー……百鬼一族は金欠気味なので、

まだしばらくは行くことなさそう

五流プレイだとお金がネックに……奉納点もだけど……


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ぶっちゃけちゃうイツ花

そういうハッキリしたところ好き♡

 

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もちろん健康度チェックから行きます!

 

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病って字が付いてる;;;;;;;恒春;;;;;;

 

あと今気がつきましたが、第四世代って赤髪と緑髪しかいないんですね

イラストではちょっと黄緑よりにしたり淡い赤色の髪色で描いてたせいか、本当に気づいてませんでした←

ボケてるな自分……

 

閑話休題、そろそろ寿命の気になる山茶花も含め、まずは恒春の健康度チェックです


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恒春…………恒春……;;;;

さっきから恒春の名前を呟き過ぎではと冷静な自分が言ってきてる気もしますが、それは置いといて

ついに健康度の減少がきましたね、1歳9ヶ月。男性最長寿命が梔子の1歳9ヶ月だったので、恒春が抜きましたね

来月か……ずっと末っ子みたいに思ってた恒春が……時の流れは早いです


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続いて山茶花

健康度100!よし!!よかった!!

1歳10ヶ月はいけますね、嬉しい♡♡

 

第三世代、比較的長生きな子が多い感じがしますね

それだけに1歳8ヶ月だって芥子が悲しいです……両親の素質が近しかったのでしょうね……


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1歳4ヶ月、樒も寿命チェック隊の一員になりました

そろそろ寿命を気にしないといけないなんてね……とりあえず今月は元気!それで良しとしましょう!

今月は君の交神だー!

……えっ樒がパパ!!!!???まじか!!()

 

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微妙に失敗しているスクショ画面

特に忠心が下がっている芹とソテツェ……仲良しかな?

でもこれくらいの減少なら茶器あげなくていいか。ごめんね!


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唐突に挟まれる家系図のスクショ

見てこの綺麗な直線家系図〜〜〜〜!!いつまで真っ直ぐでいられるか……ノーリセ縛りしてるからほんと怖いです

先月とか本当よく全員無事だったね……(突然の客観的思考)

 

お次は今までうっかりして載せて無かった一族の素質点を紹介したいと思います

 

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こちらが現在の百鬼一族の素質TOP3です

当然ですが現世代で固まってますね!一位が澄ちゃんなところがわかる……いつも討伐で大活躍してくれてありがとう….

つづいて二位が芹で三位が蒲公英!ここはかなり素質点が近しいですね。芹の父の稲荷ノ狐次郎は5069点、蒲公英の父の虚空坊岩花は8122点と約3000点は必要奉納点に差があるのを考えるに、芹はいい素質をかなり取ってきたみたいですね。なんか彼らしい気がする

ですが表に出てる素質のバランスの良さは蒲公英のがいいかな。何だかこういうちょっとしたところに一族の個性を感じます。深読みの民なのでなんでも紐付けて考えてしまうのです

 

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そして此方が現時点での百鬼一族全員の素質点集〜!次代の子はお楽しみということで消しております

山茶花は来訪時にランキング圏外でしたので、推測でこの位置かなという場所に置いてます

 

この素質点を見て自分が面白いと思ったところが第三世代で一番素質が高いのが芥子で、第四世代で一番低いのが樒だってとこなんですよね

芥子は戦闘ではあまり活躍出来ませんでしたが、素質はとても優秀な子でして。その良い素質が次代である芹で芽が出たから、彼は蒲公英よりも素質が良かったのかな……とちょっと思っていたりします。

樒については一番素質が低いのですが、当代では澄ちゃんと二人でWエースをしてるところが面白くて!ほぼ倍は素質点に差があるんですよ、樒と澄ちゃん

当主家はいつも次世代の一番交神をするから次を考え、今まで控えめな奉納点の神様とばかり交神してきたんです。そのせいもあってか伽羅も樒も、その世代では素質は一番低くて……でも二人とも当主の指輪補正有りとはいえ、その世代ではいつも強く戦ってくれて。運よく薙刀の属性武器をゲットしているおげもありますが……それでもそこか何だか面白く思えてしまうんですよね……俺屍楽しい……

 

すみません長文で語り過ぎましたね、次は続いてご長寿自慢に行きたいと思います


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恒春が入ってる;;;;(そのまま一位まで駆け抜けて欲しい)(無理なの分かってるけど長生きして欲しい)(一族男性一位おめでとう)(同率三位で梔子が下にいるんだろうね)

 

伽羅と鹿子の顔を久しぶりに見た……二人とも長生きでしたね

あと薄々思ってたのですが、百鬼一族は長生きな子多くないですか?私が今までプレイした一族と比べたら何となく長寿な子が多い印象があります

このまま全員長生きしてくれ〜〜〜〜!


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お次は戦勝点のコーナーです!

お業さん戦とお紺さん戦、五郎ズ戦に大江山のボスラッシュと更にぱおん戦! 

今までのボス戦全てに参戦していた山茶花が、当然ながらの堂々第一位でした。

山茶花は堅くてオールマイティで攻撃も防御も術もなんでもござれでとても頼もしくて……とりあえず山茶花が居れば大丈夫でしょってくらい討伐メンバーにいれたからな、自分←

 

二位は梔子で三位は樒!

梔子も同じくらいとりあえず梔子いれとこってメンバーに入れてたからな〜。あと木霊の弓が強くて強くて。

ラスト討伐【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/11/28/215942】でも剛鉄弓ゲットして更に活躍してくるし。本当に“持ってる”男”だったよあいつは……(エアワインくるくる)

 

三位の樒は当主だからと奥義が使えるという理由で色々と討伐任せまくってましたからね!

彼の寿命次第では一位いけるんじゃないかな〜。生きろ樒……!


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さて、唐突な振り返りタイムも終了です。今月の本題に入って参りましょうか!

まずは恒春にお薬をきめて貰いましょうね〜


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◯親子&親子◯

恒春「おぇ….苦いね、これ」

ソテツ「良薬は口に苦しだ、親父殿」

蒲公英「ソテツさんの言う通りですわ、おじ様。しっかり全て飲む、それが肝心ですわ」

恒春「二人とも分かってるって。でもほんと苦いんだよこの薬……泣き言の一つくらい言わせて」

蒲公英「もうおじ様! おじ様はいい大人でしょう?

薬くらい我慢なさいな!」

恒春「だってほんとに苦いんだよこれ……うっぇ、後味わっる。

誰かお茶、お茶ちょうだい」

山茶花「はあい、ちょっと待っててね。

……はい、恒春兄さま。熱いから気をつけてね」

恒春「ありがと山茶花……っはー生きかえる……」

ソテツ「親父殿、口直しに金平糖を食べるか? 甘いぞ!」

恒春「欲しい。今すぐちょうだい」

ソテツ「うむ、直ぐ噛まずに食べるのだぞ?」

恒春「ありがとソテツ。あーおいしい….」

蒲公英「なぜそう都合良く金平糖を持っているのです?    もしかしてお好きですの?」

ソテツ「なあに、今日が何かそういう日だっただけだ。

せっかくだ、蒲公英や山茶花の姉御もいかがか?」

山茶花「やったあ。ありがとうソテツちゃん」

蒲公英「えぇ……そういう日とはどういう日ですの……?」

ソテツ「そういう日はそういう日だ! 人生は長いからな!

生きていればそういうこともあるのだ!」

蒲公英「はあ……?」

ソテツ「だからそういうものだと思っていれば良いのだ。

それともなんだ、ぽぽは食べないのか? 美味しいぞ?」

蒲公英「ソテツさんと言い芹さんと言い、貴方達の言葉は時々よくわかりませんわ….。

あと金平糖はいただきますわ! 誰かさんの言葉に気を取られてしまっただけで、要らないとは言っていないでしょう?」

ソテツ「ん? そうだったか」

蒲公英「ええそうですわ! まだ若いくせにボケないで下さいまし!

まったくもう!」

ソテツ「はっはっは! ぽぽはすぐ真っ赤になって面白いな!

ほら、金平糖だ。これで機嫌を直してくれ」

蒲公英「ありがとう、美味しく頂きますわ……ですが! それはそれとして!  

わたくし、いつも怒って真っ赤になんてなっていませんわ! そこだけは訂正なさってちょうだいな!」

ソテツ「んん、そうか? だが我が見るぽぽはいつもきゃんきゃんしてるぞ?」

蒲公英「しーてーまーせーんーわー!!」

ソテツ「いいや。しーてーるーぞー?」

蒲公英「ちょっと! 不快になるから真似しないでくださいまし!

というか! 万が一億が一、ソテツさんが見るわたくしがいつも本当に怒っているとしたら!

それは貴方の言動に問題があるからとか思わなくて!?」

ソテツ「おお……なるほど。そう返してくるか….!!」

蒲公英「はあん!? なにがなるほどですの!!??」

ソテツ「なに……、……!」

蒲公英「……!! …….!」

ソテツ「……!……、」

 

 

山茶花「仲良しだわ」

恒春「そだね、仲良しだね」

山茶花「二人が仲が良くて嬉しいわ。

兄さまもそう思うでしょ?」

恒春「そだね、オレも嬉しいよ」

山茶花「ふふふ、微笑ましいなあ」

恒春(オレ達のこと、ソテツはともかく蒲公英は完全に意識から消してるね……これ)

 

そんな一幕が百鬼家のどこかで起きていたとか何とか

次はメインコーナー、樒の交神いきます!


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樒がついに交神かあ……(しみじみ)

ひとまず彼の素質を見てみましょうか


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やはり一番の特徴は高い火の素質でしょう。ご覧くださいこの技で唯一高い火の素質を

次に目に入る良いところは、やはり風の素質かな。見た目オール火の男なせいで忘れそうですが、彼は風神である鳳あすかくんの子

風もそこそこ良いんですよ、樒。……技風は初代の素質ですが! そこは置いておきましょう!

 

祖母に魂寄せお蛍さんがいるのもあって、裏には水の良い素質があるにはあるんですよね

なのでつまるところ、当主家系には火・水・風の神様の血が流れているけど、土は無いんですよ

 

故に土の素質が弱めというか……ですので!

樒のお嫁さんは土の神様or土の素質が高い神様と交神したいと思います!

あとできれば技風が高い神様で……!

 

 

現在の百鬼一族の手持ち奉納点は45914点

ソテツと蒲公英の分の奉納点は後々また討伐で沢山貯める予定なので、今回の交神する樒や後の澄ちゃん芹は1万点くらいの神様と交神して貰います!

大丈夫大丈夫、何とかなるなる()


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そんな訳で樒のお嫁さん候補の一人目!愛宕屋モミジさん!

土神ゆえの高い土の素質が魅力ですね!あと奉納点が1万点いかない!リーズナブルなのも嬉しい!

ですが全体的に技が低めなのがちょっとネックかな


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続いて二人目の候補!地蔵堂円子さん!

水神さんですが土の素質が高い!モミジさんと同じく1万点いかない!魂寄せお蛍様よりも奉納点が高いので、良い水の素質も貰える!

ネックなのは技風の低さですかね。樒は裏に鳳あすかくんの高い技風があるのですが、それが確実に来てくれるかはわかりませんし….ううん


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最後はこの方!万寿院紅子さん!

二柱に比べるとお高い奉納点ですが、その分高い遺伝子!そして土の神様!技風もどちらも高め!

少し高めな奉納点ゆえに、後の子達のことを考えると気になりますね

 

以上三柱から樒のお嫁を決めたいと思います。

やはり一番大事なのは土の素質……それが高く他もバランスがいい神様が良い……

となると、やはりこの方かな

 

万寿院紅子さんと交神したいと思います!

上記した通り当主家系は今まで世代で一番奉納点が低かったので、今回は奮発します!


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並んでみると中々よい組み合わせなのでは?

万寿院紅子さん、樒をよろしくお願いします!


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「……ああ、よろしくな」

 

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優しい人

「─────どうして笑える。無理に笑っているなら、やめてくれ」


冷え切った声と難しい顔で、樒は山茶花に問いかけた。


ここは紅蓮の祠から京へと帰る道中の川辺。恒春達が焚き火に使えそうな木々を拾いに行き、現在自分は樒と二人きり。

腰を落ち着けて談笑をしていた最中の、唐突な弟の発言。思いも寄らない言葉に驚きを隠せず固まってしまい、せせらぎの音だけがこの空間を支配した。


(樒ちゃんには、そんな風に見えての……?)


何がどうしてなのか、全然分からない。別に無理もしていない。会話が楽しかったから笑っただけだ。

なのに何故、弟は苦しそうな顔をしてそんなことを聞いてきた?


まだ此方が状況についていけず混乱しているというのに、樒はとんとんと言葉を重ねて、疑問を口にする。


「死にかけ大怪我をして、跡が残る程の体験をして。

……山茶花も一人の武人だ、それは当然理解している。だが、恐怖を覚えなかったとは思えない」


そこまで告げられ、漸く合点がいった。

確かに己は、先の戦いで死にかけた。おまけに顔半分はこんがり焼けた。完治しても、きっと元通りの顔には戻らないだろう。


(確かに結果こうなっちゃったけど……私、生きているもの。

死んだ訳じゃないからなあ)


誰かが死んだり五体不満足になった訳でもない、ただ己の顔が焼けただけ。戦っているのだ、傷が残るなんてよくあることだ。こんなに目立つ場所に残ったのは、確かに今回が初めてではあるが。

故に山茶花は、まあこういうこともあるよね、としか思っていなかったのだ。


だが重く捉える気持ちが分からない訳ではない。

あの戦い、一歩間違えば己はあのまま亡くなっていた可能性もある。運よく七光の御玉が、澄の母神が自分達が求めた力を貸してくれたから、山茶花は今もなお生きていられている。


「俺たちに心配掛けたくなくて笑っているなら、今すぐやめろ。

そんなことされても、全く嬉しくない」

「……」


弟は当主だ。全ての責任を負う者だ。

山茶花が死にかけたのも後遺症が残ったことにも、きっと責任を感じているのだろう。重く受け止めてしまったのだろう。指示を出していたのは、浅葱様だから。


苦しそうな顔は、ともすれば泣きそうにも見える。


「お前が、俺たちを大事にしているのは知っている。大事だから守りたいと思っていることも分かってる。

だからこそ、怪我したのが、死にかけたのが自分でよかった。なんて思っていないだろうな。自己犠牲の精神か……姉さん」

「……….自己犠牲、かあ」

「ああ」


うん、ちょっとその言葉は頂けない。あとこんな時じゃないと姉と呼んでくれないことも、そこそこ感心できない。だがそれは流してもいい、置いておこう。


樒は思っていたことを全て吐き出したのか、口を閉じてじっと此方を見つめている。


山茶花は家族が好きだ。優しく温かい家族が大好きだ。だから守りたいし、護りたいと思っている。弟の言葉の前半は間違いでは無い。がしかし、最後の言葉は駄目だ。


「自己犠牲は見誤ってるよ、樒ちゃん。

私、私が傷ついたり最悪死んだりしたらみんなが悲しむって、ちゃんと理解しているわ。それが分からない程、貴女の姉さまはお馬鹿さんじゃないよ?」

「……!」


少し怒ったような顔をして、樒に人差し指を突きつける。

自覚ありなくらい怒ったことが無い姉の珍しい表情に驚いたのか、弟は伏せていた目を大きく見開いた。


だが驚いた顔は、一瞬でいつも通りの無表情へと変化する。

直ぐ変わってしまったのが少し残念だ。この子のこんな表情は珍しいから、もっと見ていたかった。


「あのね、私は確かにみんなが大事だよ。前衛職なのもあって、守りたい気持ちもとってもとっても強いよ?

でもだからって、なり振り構わず私だけが傷つけばいいのになんて、そんなことちっとも思っていないわ」

「….本当か」

「本当だよ、嘘も偽りもないわ」

「……」

 

言葉の真偽を見定めたいのか、樒はじっと此方の目を見つめる。

それに対し、山茶花も同じように真っ直ぐ視線を交えた。やましいこと等一切ないのだから。


どちらも口を開くことなく数秒、いや数分かも知れない程の時間が流れる。

夏だからか、包帯越しに頬を撫でる風が生ぬるい。だがそんなことに気を取られてしまったら、きっと弟は信じてくれないだろう。


更に暫し経ったその時、遂に動きがあった。樒が目線を外し、手拭いごと頭をぐしゃぐしゃとかき混ぜたのだ。


「樒ちゃん……?」

「….……悪い」


眉と視線を下げるその様は、何処となく罰が悪そうだ。気不味そうにも申し訳なさそうな顔にも、少しだけ動かされたその顔は見える気がする。


「間違った像を押し付けた。

……山茶花の言う通り、見誤っていた」


すまなかったと吐き出して、樒は手で顔を覆った。

先程まで感じていた張り詰めた空気はもう感じない。今は寧ろ、弱って小さくなったようにすら感じる。


(ねえ樒ちゃん。当主様は、浅葱様であることは、大変だね。疲れるね。いっぱい考えていっぱい見なきゃいけないだなんて、ずっとしてたら訳分からなくなっちゃうね。

……ただの樒ちゃんだった頃のが元気だったように思うのは、私の気のせいかな)


憐憫を、胸中で吐き出した。口には出せない。この子はそんなモノを望まないだろう。

弟が当主として全てを背負う気概であることは知っている。左耳の耳飾りが、その証明であることも。


ぐしゃぐしゃになってしまった弟の髪を、山茶花は少し背伸びしやわく撫でた。こんなことで元気になるとは思っていない。だけど気を紛らわせるくらいにはなればと、そう願って。


撫で出したことに驚いたのか、樒はびくりと大きく体を跳ねさせる。胡乱げに見下ろしてくるその顔が面白くて、小さく笑みが浮かぶ。


「……何をしている」

「頭を撫でてるの」

「……..どうして撫でているんだ」

「撫でたかったから、かな。駄目?」

「……」

「……」

「……….もういい、好きにしろ」

「ふふ、やったあ。好きにするね」


諦めたようにため息を吐かれる。小さな頃の弟だったら、何でこんなことをするか理解できない。なんて無機質に言っていただろう。

そう思えば表情も感情も、随分と豊かになったものだ。


紅蓮の祠で見たどの炎よりも好きな、家族の火色を撫でる。燦々と陽の光を浴びてるからか、弟の髪がいつもより明るく見えた。


「かわいいね、樒ちゃん」

「……そうか」


ご機嫌に撫でている姉で気が逸れたのか、樒は呆れたような顔になっている。良かった、どうやら少しは紛らわすことが出来たようだ。


(あ……そうだわ。これ、一応言っておいた方がいいかな)


だけど樒ちゃんのことだもの。分かってそう……そう、だけど….。

撫でられ続けたせいで無心の顔になっている弟を見ながら、ううんと思案する。


今日に至るまで、一言で表せないほど様々な出来事があった。

彼は当主だ。それゆえ誰よりも対処に追われていたのも一因にあるのか、今の弟は何処となく弱り、疲弊しているように見える。


(元気な樒ちゃんなら、ちゃんと分かってると思う。

でも、今は弱ってるから……)


主であるならば理解して当然のことだ。だがしかし、見誤った発言に至るほど弱ってる今は?


如何せん、内容が内容だ。忘れていた場合に一番悔やむ状況になるのは、当主様だ。


そうなったら、この子はまた深く悲しみ怒るだろう。それは嫌だ。

山茶花は意を決し、手を下ろし樒に声を掛けた。言ったせいで彼がなお弱るなら、その時は自分達が支えればいい。そう考えて。


「樒ちゃん」

「はあ……今度はなんだ」


次は何を仕出かす気なのか、そう言いたげな顔をしてる弟の瞳を見つめる。


「さっきの話のある意味での続き……かな。聞いてくれる?」

「……ああ」

「うん、ありがとう。

……私も、他の家族達も。貴方を軸に、私達一族は動いている。当主の樒ちゃんが要で支柱なの。そうでしょう?」

「……そうだな」


何を告げるたいのかを計っているのか、静かに視線が突き刺してくる。

その目に気付きながらも、山茶花は言葉を続けた。


「当主という御旗は一つじゃないと、その下にいる人たちは惑ってしまうわ。

だから当主は一人だけ。だけど、下の私たちは一人じゃないよね」

「樒ちゃんはちゃんと分かってると思う。

……でも樒ちゃんは、優しいから。だからあえて、酷いこと言うね?」

「もしもの時、私たちを切り捨てることを迷わないで。貴方は自分の生存を一番に考えて」

「そのもしもが来た時、私や他の誰かが捨て鉢にしてと言ったら。それは自己犠牲じゃないわ、次に繋ぐ為に礎になる為の行動だよ」

「だから…………だからその時は、そんな顔しないで、私たちを使って下さい。浅葱様。

武家の者として、常に覚悟していますから」


言い終わる頃には、樒斬はまた難しい顔になっていた。させてしまった。


「樒ちゃん」

「……」

「……樒ちゃん」


深く深く眉間に皺を寄せ、激しい目付きで拳を握って。

山茶花の言葉の意味をちゃんと受け止めているからこそ、こんな顔になっているのだろう。本当に、優しい子。


元気なら恐らく、不詳ながらも返事をしてくれたと思う。

だけど今の彼にとっては、追い詰める発言だった。ちゃんと言葉を飲み込む時間がいるだろう。


立ち尽くす弟の頭を、また気を逸らせれるかなあと再び撫でた。


「……」

「そろそろ、二人が戻ってくるかなあ」

「……」

「……樒ちゃんは、本当に可愛いね」

「…………お前は、」

「ん?」


ぽつり、樒が言葉を零す。

撫でる手を止めて、山茶花はその顔を覗き込む。


「…………姉さんは、本当に優しいな」


くしゃりとした破顔が、不思議とひどく目に焼き付いた。


不意に遠くで、砂利を踏む音がする。

二人して其方に顔を向けると、見知った黄色と赤が見えた。恒春達が戻って来てるようだ。


「……戻ってきたみたいだな」

「……….うん、みたいだね」


すっと瞼を綴じたかと思ったら、直ぐに開けた時にはいつも通りの樒が隣に居た。

その変わりように、山茶花は顔には出さず驚きを表す。


「思った以上に枝を拾ってるな……手伝いに行ってくる」


此方を一瞥して、二人の元へと歩んで行った。


(……二人に心配掛けたくなかったのかな)


樒の様子を、山茶花はそう結論付けた。

恒春達の元に行った弟はもう、普段通りにしか見えない。


「はあ……」


自分は突き付ける立場を選んだから、もしかしたらもう弱音を吐いてくれないかも知れない。

思わずため息が出た。


(誰か……あの子に寄り添ってくれる人が、出きますように)


神様は嫌い。鬼も嫌い。だから誰でもないナニカに向かって、山茶花は祈りを捧げた。

 

1022年 7月 紅蓮の祠

 

7月です。去年の今頃では澄が木に登ったまま降りてこない【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/06/11/211423】、なんてことをしていました。今年の百鬼家はどんな夏を過ごすのでしょうね

 

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ソテッちゃんがついに元服。ソテッちゃんは交神相手のリクエストはあるのかな?

 

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芹さんと同じリクエストだ

ソテッちゃんの弱いところ……彼は結構そつなくこなしていてるイメージでしたが、本人的には気になる点があったの? 

防御について言及した覚えはありますが、あれは職業的に重防具は付けれない故に仕方ないですし……なんだろ

 

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これが現在のソテッちゃんのステータス

こうやって見ると技火、技水が特に低いですね。全体的に見たら水が低めだな〜、風と土は高めみたい。てことは、彼のお相手は水神で技火が高い人がいいっぽい?

 

この事実を参考に、ソテッちゃんの交神までにはお相手を選りすぐりしておきましょう

 

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相翼院強化月間……でも相翼院はこの間行ったばかりだから….

今回はやめておこう、帝ごめん。今月何するかはほぼ決まってるから

 

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今月は先月に引き続き親王鎮魂墓で毒むらさき狩りが、蓮の祠で鳴神小太郎様と戦う予定です

小太郎戦はまだ時期尚早ではという気持ちは有りはするのですが、それでも今戦いたい理由があるんですよね。ですがどちらに行くかは、先に恒春達の健康度を見てからお話したいと思います


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健康度100! 最高!!

恒春も梔子と同じで1歳9ヶ月は必ず生きれるみたいですね

これは百鬼家男子最長寿命を更新する可能性があるのでは?

現在男児一位が梔子なので、恒春いけるんじゃないですか? いや寧ろ更新して! 長生きして!!

 

 

そして次は山茶花の健康度チェック

 

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山茶花も健康度100!! 最高!!!

これで山茶花が最短寿命の可能性は消え去りましたね。よかったよかった……!

 

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二人が元気なことが嬉しくて、そのまま気前よく大金を叩いた瞬間のスクショ

これで品目が良くなりますね。結構な金額出したせいで所持金が寂しくなりますが……まあいいか!←

 

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商業部門だけでなく公共部門も成長!

来月が楽しみですね

 

 

これで家ですることは終わりましたので、今月の出陣先がどこか発表します

紅蓮の祠です。今月は紅蓮の祠に行って小太郎様と戦います

 

私は以前から恒春と山茶花の二人の健康度が減少していなくて予定があえば、二人を連れて中ボスに挑みたいと思っていたんです。

それは今まで百鬼家を支えてくれた二人に大きな功績を残してあげたかったんです。俺屍でもう世代交代した一族に活躍の場を作るということは、これからを支えていく若い子達の育成する場面が減ってしまうとは分かってます……

だけど百鬼家は効率重視ではなく一族重視のプレイスタイル。私がやりたいからやりまーーーーーす!!!!

 

ゲーム内に落とし込んで考えるなら、樒達が最後にもう一度恒春達と共に戦いたい、武勲を挙げさせてやりたいって考えたとなるのかな。芹さんやシビアな顔も持っているソテッちゃんは本当にそれでいいのか、戦いなのだから何も成し遂げずに討ち死にする可能性もあるだろう。って問いかけそうだけど、彼等も二人に武勲を挙げて欲しい気持ちが無い訳ではなさそうだし、最後は許してそうな気がします

伽羅が健康度落ちた直後に、梔子と山茶花https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/05/14/195101】も同じ話を持ち掛けてたなあ……百鬼家一族重視プレイはこの頃からしてたんんですね、自分

 

今回の討伐メンバーは恒春、山茶花、樒、澄ちゃんで行きます

現百鬼家エースの二人と歴戦の二人の構成です

 

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小太郎様と戦うなら、唯一祭り祭りの両方が使える恒春が防御の要になりそうですね

戦闘の際に恒春は術に専念してもらおう

 

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自分で決めておきながら不安が募る……

だけどもしもの時は水神の子である澄ちゃんがいるから、澄ちゃんさえ倒されなければ復活出来る

死なせてしまう可能性があるのは重々承知しています、それでも私は二人に花を持たせたいんです


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全てをかけてやれるだけやってこよう!!

紅蓮の祠へ出陣です!

 

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樒「ああ、いってくる」


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やって来ました紅蓮の祠

ここに来るのは初めてなので、また彼が出てきて説明してくれるんだろうな〜


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ハロー黄川人、ここのとこ毎月会ってるね

 

澄「……!」

山茶花「澄ちゃん、私の側に……」

澄「….ううん、大丈夫。もう、平気だから」

恒春「……」

 

黄川人の話は樒が前に出て聞いてる感じかな

残りの三人は少し離れたところから様子見してそう


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◯変わるものもあれば、変わらないものもある◯

樒「……」

(ちょっと火遊び、なんて軽い物言いをしているが….黄川人のことだ。

実際はボヤでは済まない程度のことを、その猫をしたのかも知れないな……こいつの発言は話半分に聞くのがちょうど良いだろう)

黄川人「アハハ、あいっかわらず喋らないねェ君」

樒「……用は終わりか。なら、さっさと消えろ」

黄川人「あ、君ってそんな声だったんだ。初めて聞いたよ〜。

まッ、どうでもいいんだけどサ」

樒「……」

黄川人「アハ、まただんまりだ。

あ、そういえば……君と違っていつもぴいぴいうるさい奴が、今日は随分と静かなんだね!」

 

澄「……っ」

山茶花「黄川人。知っての通り、私達は時間が無いの。限りある時間を無駄にしたくないの。

雑談がしたいなら私達じゃない別の人としてくれるかな?」

恒春「ほんとそれ。オレ達お前と違って忙しいんだよ、構って欲しいなら相手は見極めなよ」

樒「それもそうだな……三人共、行こう。

澄、遅れるなよ」

澄「あっ、う、うん……!」

 

黄川人「────見るからに気を使われちゃってまァ……これが腫れ物扱いってやつ?

でも仕方ないか! だって君、見るからに不安定でめんどくさそうだしね!」

澄「……!」

樒「誰もそんなことを思っていない。行こう」

山茶花「そうね、樒ちゃんの言う通りだわ。気にしちゃ駄目よ」

恒春「……」

黄川人「腫れ物、お荷物、不安定……死んだ君の父さんも可哀想だよね。血を分けた娘がこんなのとかさあ!

君って会うたび暴れようとしてるよね……君のせいで仲間が死ぬのも、時間の問題なんじゃない?

アハハ! そうなったら死んだ君の父さんはどう思うんだろうねェ」

澄「っ!「おい」ぇ……」

黄川人「ん?」

樒「言いたいことは、それだけか」

黄川人「あれれ、そっちじゃなくて君がキレるんだ」

恒春「樒、落ち着いて。ああいうのは相手にするだけ無駄だよ」

山茶花「うん、気持ちはとってもとっても分かるわ。でも駄目、駄目なのよ樒ちゃん。

……今の私達じゃ敵わないの、わかるでしょ?」

樒「それでも、許せないことはある。

これで三度目の侮辱だ。仏の顔も三つまでだと言うだろう」

黄川人「へェ……じゃあ許せないならさあ、どうするんだい?

もしかしてボクに挑むワケ? 君って力量差が分からない程の馬鹿だったっけ?」

樒「いいや、今は….「黄川人」….澄?」

黄川人「あれ、もしかしてまた君がボクと遊ぶ気なの?

え〜、ボクもう君で遊ぶの飽きてきたんだけどなァ」

澄「……そう。私も、お前に構うのは飽きたよ」

黄川人「……….はあ?」

澄「もう私は、お前に遊ばれてあげない。し、遊んであげないから。

せいぜい一人遊びしてなよ」

山茶花「澄ちゃん……」

澄「三人とも、心配してくれてありがとう。みんなが私をどう思ってるか、ちゃんと分かってる。だから、大丈夫。

怒りとか、憎しみとか……そういうモノが消えてはないよ。でも囚われたままだと、天国にいるお父さん、きっとずっと心配しちゃうから。

だから、樒」

樒「……何だ」

澄「あの時も、今も、手を引いてくれてありがとう。守ってくれてありがとう。

でもね、貰いっぱなしは嫌だから、今度は私が手を引くね。

行こう、樒。恒春兄さんも山茶花姉さんも、ちゃんと付いてきてね?」

樒「っ!? ……おい、待つんだ、急に引っ張るなッ」

山茶花「あ、ま、待って二人共……!」

 

恒春「───随分といい顔になったじゃん。

お前ってもしかして、自分が一番注目を浴びてないとイヤなタイプだったりするの?」

黄川人「……そういう君は何でまだ居るの? 

置いていかれるよ」

恒春「心配してくれてドーモアリガトウ。

砂かけしたら直ぐ行くから、大丈夫だよ」

黄川人「は? 砂かけ?」

恒春「そ、砂かけ……というか、樒が多分言いたかったこと?

それをオレが代わりに言ってあげる。

ねえ黄川人。確かに今はオレ達、お前に敵わないよ。だけどさ、人間は執念深いんだよ。

何年何十年掛かろうと….必ず、何があっても、オレ達の子孫がお前を殺してやる」

黄川人「ふ〜ん、ハハ、アッハハハ!

大仰なこと言うね、君。いつもお仲間の後ろでコソコソしてたから、そんなヤツだなんて知らなかったよ」

恒春「だろうね。オレ、嫌いな相手に話しかける気とか起きないタイプだし。

ま、せいぜい楽しみにしててよ。それじゃ、サヨウナラ。永遠にね」

黄川人「……あっそう、サヨナラ。

永遠に、ね」

 

 

 

樒はよく喋るタイプじゃないのもあるけど、対黄川人だと尚のこと無口になってそう。

彼は全身オール火の男なだけあって内心めっちゃ熱いお人なので、いい思い出の無い黄川人と誰が喋るか!って考えてそうだよなあ。

 

多分この黄川人、恒春の寿命がもう長くないのを察してそう


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今回は赤火なしです!


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戦闘前に現在のステータスをチェック

恒春の防御力の低さが心配なので、彼を後列に。術で状態異常を狙われた時のために、次に防御の低い樒も後ろに下げます

とりあえず前列を山茶花&澄、後列を樒&恒春で


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闇の光刃が猛威を奮ってて凄い(語彙力)

この調子で小太郎戦でも大暴れいしてくれ〜〜〜〜


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澄ちゃんがランクアーップ!

この心風と心土の上がりは、余裕が出来て周りが見えるようになったから特に高く上がったと見た

現在1歳1ヶ月、まだまだ体の上がりは心配ないですね!


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本日の鏡コーナー

一時期全く樒には鏡を向けてなかった恒春が……

樒のことを認めたのかな? そして安定の山茶花に向ける鏡が微笑ましいですね


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澄ちゃんは相変わらず山茶花好きだね!?

いやそれなりに樒に鏡を向けるようになってきたけど……あれかな、山茶花には向けたくなる何かがあるとか….??

わからん….


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体の上がり幅が少ないと心配になるからやめて(やめて)

もう1歳6ヶ月だからなあ……それでもまだ0じゃないだけ安心出来る?

出来るだけ長生きしてくれー!


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色々端折ってついに鳴神ゾーン前です

挑む前にもう一度全員のステータスを見たいと思います


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心配なのはやっぱり恒春……防御低いし技火も低いので….

澄ちゃんも技火は低いので、この二人は特に花乱火されたらアウトな気しかしないです….


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陣形は技火がそれなりにある樒と山茶花に前衛で攻撃&防御を担当して貰い、

恒春と澄にはバフ&後衛攻撃を担当して貰おうと思います!

 

とにかく澄ちゃんさえ死ななければ水神の子なので三人を生き返らせられる!

頼むから澄ちゃんは狙わないで!!お願いします!!!!(神頼み)


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覚悟は出来てる! あとはなるようになるだけ!!

樒隊、行きます!!!!


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樒「断る、お前が燃え尽きろ」

恒春「以下同文、かな」

山茶花「ふふっ、そうね。兄様」

澄「……誰も、死なせないんだから」

 

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スロットはこちら。薬は嬉しい! 


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初手は樒でした。実は彼は足がそこそこ早いのです


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とりあえず攻撃次第では即死もありえるので、まずは結界印を


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澄ちゃんは萌子でバフを!

 

今回はとにかくバフを積んで殴ろう作戦で行こうと思います

まんまな命名ですが、そこはスルーしてください


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三番手は恒春

恒春くんの進言が赤い……燃やしたいのか君?


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恒春は土祭りを!

花乱火など術が怖いので、これで術防御をUPです


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恒春「サポートは任せて。

代わりに攻撃は頑張ってよね!」


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お次は山茶花

一族が先に一周回れたことに安堵です


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山茶花は澄ちゃんに萌子を!

今回は樒と澄ちゃんの二人に攻撃を頑張って貰います


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あ゛あ゛あ゛あ゛!! 痛い痛いでも生きてる!!

でも恐ろしい!!


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澄ちゃんのターンが!

本当にどうしよう……うちはまだ円子を覚えている子はいない&お雫じゃそこまで回復しない

だけどこのまま再び山茶花が攻撃されたら確実に死ぬ……!

どうしよう、本当にどうしよう……


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迷いましたが、ここは早期決着を優先します!

倒したら直ぐに回復するからね山茶花

 

鳴神小太郎の体力は1400! 萌子で攻撃力を上げた今の澄ちゃんなら、ギリいける筈……!!


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37  残 り ま し た

 

これが俺屍版妖怪1足りないみたいなものですか?(TRPGネタ)


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あ゛゛゛゛…………っ゛!!!!

山茶花ーーーーーーーーー!!


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不幸中の幸いなのか澄ちゃんにターンが回ってきました!

ナイス!これで山茶花をリザレクションできる!!!!


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澄「山茶花姉さん……!」

 

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澄「お母さんお願い….!!!!」


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ありがとうございます八葉院蓮美様!!

ありがとう澄ちゃん!!

 

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ただ一度倒れるレベルの怪我を負ったから痕は残ってそう……

それに戦装束の損傷も治らなそうですね

 

それでも今は戦闘中、良いことだけ見ましょう

とにかく山茶花復活です!!


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小太郎の残り体力は37!

でも油断はしません、また山茶花みたいなことが無いよう慎重に迅速に倒します!


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恒春は再び土祭り!


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念を置いて山茶花は樒に萌子!


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これでフィニッシュです! 樒双光斬!!


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ま さ か の 回 避

どうした樒! もしかして山茶花が一度倒れたことで動揺してる?

朱点童子戦【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2020/01/27/232027】でも奥義を回避されていたような……ここぞという時に外すの二度目だよね、確か

今まで気づかなかったけど、もしかして樒ってわかり難いだけで感情がかなり動作で現れるタイプだったりする?

表情は全く動かないけど


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双火竜はやめて下さい!!


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よしよしギリ耐えた!

でもこのまま樒と山茶花のどちらかが攻撃されたら確実に倒れる!

樒だった場合は隊長だから敗走になってしまいます……

それに山茶花が倒れた場合も、七光の御玉は二つしか持ってきてないのもあって次は無くなる……!


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攻撃すれば倒せそうな気もするけど……!

もしもが怖い!!


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進言とおりに万金露を!

でもまだ体力が心許ない……;;;;

 

ブログを書いている今の私は、いや37しか体力残ってないしいけるでしょ攻撃しよう?

と考えてしまいますが、ゲームをしている時は焦ってたのかその考えが無かったんですよね

自分のプレイングを見直して唸ってしまうこと、よくしてしまいます


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澄ちゃんにターンが回ってきました!

お雫の相手は樒……自分と同じく戦闘の要である樒の回復の方が優先と考えているのかな

 

だけど今回は再び奥義を打って貰おうと思います。外れさえしなければこれで確定死です!

 

思えば朱点童子戦の時も、樒の攻撃が外れた直後カバーに入ったのは澄でしたね

あれから7ヶ月、色々あったからこそ、今はもっと二人の息があってそうですね

 


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奥義でオーバーキル!!


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やっっっったーーーー!! 勝ちました!!

ありがとう、ありがとう!!!!

途中あ、これ勢いで来たけど無理だったかもとか思った瞬間もありましたが、

勝てた!!勝てました!!!!嬉しい!!!!


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完全勝利!いい響きです……!


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沢山の奉納点うれしい♡

ありがとう鳴神小太郎様!


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奥義を二度放ったせいで、澄ちゃんの健康度がゴリゴリしてますね

残りの時間は慎重に進んだ方が良さそう


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そんな訳で残り時間はできる範囲で新しい装備や術をゲットを目指します!

それとあわよくば踊り屋の指南書を手に入れたい……あわよくば……

 

まずはこの盾穿ちを手に入れます!

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生き急いだ進言するのやめて下さい

流石に連弾級三発目はやめておこう!?澄ちゃん血の気多いね!?


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ここは通常攻撃でお願いします!


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ちょっと省略して大将撃破〜〜!

盾穿ちゲットです!


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おっ黄色の弓!これは欲しい!

澄ちゃんの新武器になるかな?


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ちょっと攻撃を受けたりしつつも….


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はっはっはっは全体攻撃は本当にやめて(ヤメテ)

今更だけど八ノ宴エリアを今の一族が行くの、私のプレイング能力ではかなり危険だったのでは?

自慢出来ないくらいにあまりプレイは巧みじゃないぞ??よく行ったね当時の私……


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属性武器のエフェクト好きだわ〜〜

特に水属性の水飛沫がでるエフェクトが好きです


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眠らされる樒&恒春、回避する山茶花

何かこう……山茶花は状態異常は結構回避しているイメージがあるんですよね

恒春のが技風が高いのに山茶花は回避……ただの乱数だとは分かっていますが、

こういうことを見るとついつい何かしら理由を見出してしまうのは俺屍プレイ記録あるあるでしょうか?



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最後は澄ちゃんの一撃で……


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フィニッシュです!

さあ澄ちゃん!これが貴方の新しい武器だy……


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oh………マジか……

見なかったことにします


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いけるかなと更に奥の九ノ宴エリアへ

しかしここで火が残り一つになりました


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時登りの笛……使っちゃおうかな……

紅蓮の祠って強力な火の術や装備がありますし、なによりしばらくは次代の育成でまた此処には来なくなりますし……

せっかく此処まで来てますし笛のストックはまだあるりますし……ううん….


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せっかくだし使うか!!!!使いたい気分ですし!!!!

 

※当プレイ記録は行き当たりばったりのノリとその場の空気と何となくで構成されております、苦手な方はNot  for me だと思っていただけたら幸いです……

Yes for me な方はこのままお付き合いお願いします!


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火竜きた! これは欲しい!


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まずは樒に前の鬼を散らして貰って….


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山茶花にまだターンの来ていない澄ちゃんが確実に倒せるようバフをかけて貰います


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だから連弾弓はやめておこう?確殺できるけども、ね?

 

ここでスクショを失敗しまして、澄ちゃんが通常攻撃をしたのですが金トラ大将が生き残りました

悔しい……!

 

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はあん??持ち逃げはやめて……やめて….;;;;


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樒「……次は絶対逃さない」

恒春「そうだね。二度も同じ目はあいたくないよ」


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またきた火竜!!今度は逃しません!!!!


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Q、逃したくないならどうするの?

 

A、術の併せで高火力の攻撃を浴びせて必ず倒します


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花乱火だ!みんな花乱火を併せて!!


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運悪くもうターンが回ってしまい、二人分の併せにしかならず生き残った金トラ大将のスクショ

悲しい……


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だけど次ターンが樒でした!

なので紅蓮の祠パワーで威力の上がった闇の光刃で薙ぎます!!


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火竜ゲットーー!!

これでまた一族の戦術の幅が広がります!

 

そして恒春は次くらいでレベルアップしそうですね!


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恒春……

0上がりか….1歳8ヶ月だからね……

早ければ2ヶ月後? い、いやだ……いつになっても一族が死ぬのはいやですね….

 

でも恒春のこの心水と心土の上がりには感慨深いものがあります

心のステータで一番低い水と一番高い土が最後に上がる。討伐しながら死期の近さに気付いたのかな……

それでも兄と同じく今はなんでもないふりして、そして近いことを受け入れて穏やかな気持ちになっていそうな気がします

 

プレイ記録開始時1番の末っ子だった子がついに居なくなるのか……いやじゃ〜〜;;;;;;

 

◯あちら側とこちら側◯

恒春「ぅ゛……っけほ、」

恒春(はー……ああそう。もう、オレの番が来るの)

澄「恒春兄さん、樒達が奥に行くかどうか話た……どうしたの、手….。

あの時の、あの時の伽羅姉さんみたいに、押さえて……」

恒春「大丈夫、違うからね。ちょっと唾が変なとこに入ってむせただけだから」

澄「そんなこと……!!」

恒春「落ち着いて澄、本当に大丈夫だから。

あと大きな声だしちゃダメだ、鬼が寄ってくるでしょ?」

澄「……体調は? 異変は他にもあるの?」

恒春「ううん、咳がちょっと出たそれだけ。本当にそれだけだよ」

澄「もう……もう、帰ろう。

樒達はまだ進みたいみたいだけど、二人も恒春の状態を聞けば分かってくれる。だから、」

恒春「澄」

澄「……..なに」

恒春「安心して、心配を無碍にする気は無いから。

二人にはオレから言うよ」

澄「ほんと?」

恒春「うん。秘密にしてもしそれで戦闘中に喀血とか……そんな二の舞になりたくないからね」

澄「なんのこと?」

恒春「君のお父さんの話だよ。黙ってたせいで戦闘中に喀血して、それを笑って誤魔化そうとしたんだよ、あの人」

澄「お父さんなにしてるの……」

恒春「本当にね。思い出したらムカついてきた……っと、そうじゃなくて。

ねえ澄。オレも今までそっち側だったからさ気持ちは分かるけどさ、そう辛い顔しないで。

家族が暗い顔ばっかりしてるのを見ながら逝くの、嫌だからさ」

澄「……無茶言わないでよ」

恒春「はは。うん、ごめんね。だから出来る限りでいいから、また笑ってよ。 

それと….今なら分かるんだけど、きっと梔子兄さんも同じ気持ちだったから黙ってたんだろうね。

あの人も、湿っぽいの苦手だったし」

澄「……」

恒春「じゃ、樒達に話してくるよ。

まあオレはまだ倒れるほど弱ってきた訳じゃないから、納得させて討伐続行させるよ。

だから説得が終わるまで、ちょっと待っててね」

 

恒春「樒、山茶花。ちょっといい?」

樒「ああ、ちょうど良かった。恒春の意見も──……」

山茶花「────、……」

 

澄「────普段通りの顔、笑った顔……….か。

……そういえば私、最近わらったこと、あったかな」

 

梔子喀血事件はこちら【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/11/28/215942

最近の笑った日はこちら【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2020/07/06/1022年_6月_親王鎮魂墓】


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恒春「かくかくしかじかでも大丈夫いける」

樒「少しでもその素振りを見せてみろ即帰るからな」

山茶花「無茶だけはしちゃ駄目だからね??」

 

以下省略の説得成功により、討伐は続行です

赤い火タイムじゃーーーーー!!


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まずはどっぷりにモードを変えて


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早速美味しいスロットありがとう!!

指南書キターーーーー!!!!!


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まずは安心して大将を倒す為に羅セツを倒します


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そしてバフってバフって必ず倒せるようにしていきますよー!

 

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お、澄ちゃんが樒に鏡を向けてる

攻撃力を写したいのかな?


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でもここは澄ちゃんもバフを掛けてもらいましょう、武人です!


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これはアカンやつ……!!!!


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Q、このスクショはいったい?

A、このままじゃ誰かしら落ちる可能性が高かったので、澄ちゃんが連弾弓を放ったスクショです

 

Q、流石に三発目の連弾弓はマズイとか言ってなかった?

A、背に腹はかえられないと思ったからですごめんなさい


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でも澄ちゃんのおかげで指南書ゲット備前建水ゲット宇佐ノ宝冠ゲットです!

もう私は澄ちゃんに足向けて寝れないわ……いやしたことないけども

 

そして樒がレベルアーーーップ!

技火がすごい!これもしかして小太郎解放に必要な技火を超えたのでは!?

※後々確認したら超えてました。機会とスケジュールが良かったら解放に行きたい


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嬉しさのあまり携帯袋を確認する私

扇の指南書だー!やったー!


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宇佐ノ宝冠は山茶花に……

尚のこと堅牢な女となっていく山茶花。素敵!


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術と黄色の装備!これは嬉しい!


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いつも通りまずは前にいる火遊びネコを倒して……


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次こそは不安にならずに倒します!

花乱火の併せです!


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恒春を要に併せ開始!


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二人目!


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三人目!


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そして発動!!

うーーーんこの高火力!癖になるわ……

 

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七天爆と弓ゲット!&澄ちゃんレベルアップです!

 

心に余裕やゆとりが出てきたのが心風と心土に表れていますねこれは……


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此処で終了です!

時登りの笛を使ったからか今回は大量の成果……!

やったね!


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だけど……恒春….!

澄ちゃんも今回奥義を連発したせいで真っ赤に……

 

とにかくもう帰りましょう、やれるだけのこと出来る限りのことを出来たのですから

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樒「ああ、ただいま」


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本当、あっぱれな成果です


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百鬼一族の選択の幅が広がって嬉しいですね…!


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3つ!大成果です。待機組もこれはニッコニコでしょう


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私も楽しみです!

 

 

眠りつく日 後編

「呪いが解けなかった事実や、朱点童子の真実……。

あの日の起きた全ての事柄を、芹はどう思っているの?」

「……僕がどう思ってるか、かあ」

「ええ」

「僕が、か……うーん、そうだなあ….」

 

質問をどう感じているかじっと観察してみるが、これと言って変わった様子は無い。

うんうん唸ってはいるが、当時を掘り返されたせいで苦痛に感じている訳でも無いようだ。


あの日が深い傷になっている家族もいる故に、芹は恐らく大丈夫だと思ってはいても不安があった。苦しそうでも恐怖に感じてもない事実に、芥子はそっと胸を撫で下ろす。


それにしても、どうして唸っているのだろう。そんなにこの質問は答え難い思いがあるのか……いいや、恐らくだが違う気がする。あまり不確かなことは信じない性質だが、自身の第六感がそうだと告げている。

内なる自分が告げてることって凄く大事だよと、いつだったか直感型馬鹿の二人が教えてくれたのだ。


(随分と唸っているわね……どういうことなの….?)


かれこれ一、二分ほど唸っている芹を見続けるのに耐えかね、我慢できずついそっと声をかける。


「芹……その、大丈夫? 

そんなに言い難いことなの?」


全く動かずに唸る息子の肩に触れる。途端、芹は弾かれたように顔を上げ、違う違うよと手を横に振って否定を口にした。

 

「ああごめんね、違うよ?

母上が心配にする様なことは何も無いから安心して。

ただ、なんて言えばいいのか悩んでいただけだから」

「……本当に?」

「うん」


こんな時に嘘なんてつかないよ。目尻を下げて軽く笑う姿を見て、芥子は安堵の息を吐く。


しかし回転の速い己の頭は、直ぐに思考が移り変わる。

言葉に窮する思いとは、いったい何なのだろう。くるくるぐるぐる脳が働いて、言葉の意図するものを考えてしまう。

心配することは無いが、言葉にするには難しい感情がある。または母である芥子だから言い難いものがある……と、いったところだろうか。


「っふ、ふふふ。

ちゃんと教えるから、そう難しい顔しなくていいよ?」

「え?」

「ほんと、母上ってすぐ思案しちゃう人だよねえ。

しかもかなり顔に出る性質みたいだし……ふふ、母上は腹芸とか向いてなさそう」

「….悪かったわね、向いてなさそうで」


くすくす楽しそうに笑われて、思わず不貞腐れた声が出てしまう。

芹は笑いの波が治ると、どう思っているのかを教えてくれた。


「倒したのに解呪せず、本物の朱点童子が復活し、僕らと違って天界はお祭り騒ぎで、迷宮は増え、あまつさえ鬼はさらに強くなった….」

「……」


あの日を境に生じた問題や疑問を、芹はいつも通り軽やかな声色で指折り数え始めた。

邪魔にならないよう、自分は静かに見つめて続きを促す。内容が内容だけに、膝に添えている己の手に力が籠るのがわかる。


.…きっと、見ていた私の顔が強張っていたのだろう。

安心させるためなのか、芹はぱっと折った指を広げるといたずらっぽくわらって見せた。


わらってわらって、とんでもない発言を投げてきたのだ。


「それら全部、なにもかもさあ」

「……ええ」

「────で?

….って感じなんだよね、正直な気持ち」

「……………は?」

「つまり、大した思いが無いんだよ。僕は」


だから逆に言いにくかったんだよねえ、ふふふ。

なぜか照れたような態度をとる芹に対し、芥子は投げられた言葉を噛み砕くのに精一杯になっていた。ちょっっっっと、何言ってるか分からない。


(た、確かにそこまで悲観してないと予感していたけれど……この反応は予想してなかったわよ!!??

想像以上にあっけらかんとしてて、もう、本当、驚きしかないわ……)


そう重く考えていない予感はしていた。だが重い豪速球がくる場合も想定して念入りに構えていたせいか、すかしてそのまま転倒したような感覚が今を自身に走っている。

ちょっと起き上がるまでの時間が欲しい、できればそっと待っていてくれたらなお嬉しい。


「っえ、ええと……えッ?」

「ふっ、ふふ、ふ、あっははは!

母上が面白いことになってる。思った通りだ!」


思考処理が間に合わず固まっている母が、そんなにも面白いのだろうか。

いたずらに成功した子供のように、芹はくすくすと喉を鳴らして笑っている。


楽しそうにしている息子の傍で、返事も忘れ処理に専念すること約一、二分。

やっと芥子は息吐くことが出来た。息と共に張っていた肩肘の力も抜けたのか、少しだけ体が軽くなったのが分かる。


「はあ……ええ、ええ。大丈夫、落ち着いたわ」

「あ、やっと母上が理解できる言葉を喋ってくれた。

おかえりって言うべきかな? 思考の海を泳ぐのは楽しかった?」

「まったく貴方って子は….….楽しくないし、おかえりもいらないわ」

「ふふ、それは残念」


少しも残念そうな顔をしてないじゃない。心中でぽつりと呆れを吐く。

人を手玉に取るのが好きな子だと知ってはいたが、親をも取って楽しいのだろうか? 

自分にはよく分からないが、芹は楽しいのだろう。多分。


(まあ、そんなことは今はどうでもいいでしょう。

それよりも……)


芥子は詳しく話を聞くため、思考を戻し口を開いた。


「芹。どういう意味なのか、詳しく教えて貰ってもいいかしら?」

「ああ、勿論だよ」


快く鷹揚に頷くと、芹はまた庭に視線を移した。

息子に続くように景色を眺めつつ、紡がれていく思いに、真意に、芥子は耳を傾ける。


「呪いが消えてなくても、僕が美しいものを尊び、愛する性根が変えられた訳じゃない」

「朱点童子の正体が黄川人でも、天界が馬鹿騒ぎしても、迷宮が新たに出てこようと鬼が強くなろうとも、あとイツ花がはしゃいで温度差酷いことになったり我が家の雰囲気最悪になっているとしても、僕が侵され変わった訳じゃない」

「僕は僕、正真正銘この世にただ一人。

黄金の命の糧を象徴する稲荷の神と、一族の命を紡いで記した軌跡を預かる百鬼芥子。そんな父上と母上の息子であることに変わりは無い」

「ああ勿論、色々状況が変わったのはちゃんと理解しているよ?

それでも結局、僕は僕だ。だから僕は僕のままで、変わっていないし動じていないのさ」

「まあだけど……こんな僕でも、この家はそこそこ気に入っているからね。

動じていないからと言って、不愉快に思ってない訳では無いよ。それはそれ、これはこれってやつだね」

「好機が到来したら、鼻っ柱へし折るくらいはしたいと思ってるよ。

よくも僕達で遊んでくれたな……ってね」


母上なら僕の言っていることや気持ち、分かるだろう?

自信満々に、堂々と。そのような言葉が相応しく思えるような表情で、胸に手を添えて芹は笑った。


堂々した姿と母なら分かるはずという信頼を向けられて、芥子はもうやんわりと笑うことしか出来なかった。

自分はもう無理だけど、こうまで言ってくれるこの子が居てくれることに、漠然とした嬉しさで堪らくなってしまう。


「だけどこの心情はさ、今の誰かさん達の耳に入ると面倒になりそうだろう?

情緒不安定になってる誰かさんとか、静かにずっと燃え続けてる誰かさんとかさ。

だから実のところ、吐露したのは母上が初めてなんだよね」

「そうでしょうね。そんな気はしていたわ」

「我が家の現在の状況的に….ね?

それに、僕は主思いだから。僕なりに、ね」


そう言って肩をすくめると、芹は軽い動作で立ち上がる。

高くなった顔と視線を交わすために首を伸ばす。たったそれだけの動作が億劫で、芥子は少し嫌気を覚えた。


「はー….柄になく語ったから喉渇いちゃった。

ねえ、母上の水差しの水、少し貰ってもいい?」

「ええ、構わないわ。

沢山話すとそうなってしまうものね、ちゃんと水を飲んできなさい」

「あはは、そうするよ」


芹はくるりと向きを反転させ、芥子の部屋へ入っていった。

水差しは先ほどまで寝ていた布団の側にあるから、そう探さずとも見つけ出せるだろう。


なんとなしに足を崩し、両足を縁側から降ろしてぷらぷらと動かす。緩やかに吹き抜ける春一番が足に触れ、少し心地よい。


(当然のことと、言えばそれまでだけれど……血を分けてはいても、あの子は私と全然違うのね。

もし私が同じ立ち位置にあったとしても、ああは思わなかったでしょう)


つい先ほど聞いた言葉達を反芻して、きちんと呑み込む。

脳裏にしかと刻み込むために思い返せば返すほど、伝えられた言葉の中の一つがもっと深く刺さってしまい、口元が緩むのを誤魔化せなくなっていく。


「誇らしそうに思ってもらえるなんて……ね」


嬉しいような戸惑うような、そんな心地になってしまう。面映い、この言葉が今の自分に適している気がする。


(書記みたいなことをしていたのは、父が元々担っていたからという成り行き半分がまず一つ。

戦いがそう得意じゃないからこそ、何か出来ることを探していた時に目に付いたのがこれだったというのがもう半分。

そんな、大層な理由で始めた訳では無かったのよ)


少し動かしただけで疲れを訴えてきた己の足を休ませて、芥子は遠く空を眺めた。


自分の亡き後、書庫の管理は芹が引き継ぐことになっている。あの子がそうなることを望んで、己がやり方を教えたから。


息子のことだから、しっかりと役目を、“役割”を引き継いでくれることだろう。父の後を継いだ自分のように。……それしか無かった、出来なかった父や己とは違うというのに。


(今更なことだけど、三代も続けて同じことをするなんて….役割を、しきたりを作ってしまったようで……….駄目ね、この考えはよくないわ)


つい意図せず、眉間に力が入る。どうしてこう、己は悪い方悪い方に考えてしまうのだ。


そう客観視できたとしても、思考を嫌な方にすぐ働かせてしまうのが百鬼芥子という存在のようで。

やめておけばいいのにと、どこか呆れた瞳で見る己を遠く感じながらも、芥子の頭はそれでも考えてしまうのだった。


(もう、我が家は血統の呪いに縛られている。

それなのに私があの子に継いだことによって、新たに縛るものを作ってしまったといえるのでは……?

芹は本人が満足しているから良いとして、じゃあその後は? 

後の子孫達もしたがるとは限らないでしょう…..?)


先のことなんて、今を生きる自分にはどうしようもないと分かってはいる。いるけども考えてしまう。まずは落ち着こう、落ち着かねば。


周りすぎる頭を落ち着けるため、芥子は胸元に手を当てて大きく深呼吸をした。

肺いっぱいに空気を入れては吐き出しす、それのみに神経を集中させて意識をずらそうと試みる。


「ふう……はあ……よし、大丈夫」


いま部屋にいる芹には聞こえないよう抑えた声で、芥子は己に言い聞かせる。

そもそも先のことなんて、後の世に生まれる者達のものだ。過去の存在となる己が憂いたところで、出来ることはそうないだろう。心配性も過ぎればただの傲慢だ。


「ええそう、そうよ、どうしようもないの……」

「────なにが“どうしようもない”、なの?

また悩みんぼになったのかな?」

「……ぇ゛っ!?」

「ああごめんね。脅かせちゃった?」


まだ帰って来ないと油断して零した言葉は、ちょうど障子戸を開けた息子に聞かれていた。

固まっている芥子をよそに静かに戸を閉めると、水差しと湯呑みの載ったお盆を両手に座りなおす。


(ど、どうしましょう……芹のことだから、きっとに内容を聞いてくるはず……!

どちらかと言うと根掘り葉掘り聞いてくる子だもの……!!)


目を泳がせている母を尻目に、芹は持ってきた二つの湯呑みに水を入れ、片方を手に取り優雅な動作で喉を潤した。


部屋で飲んできたと思ったのにそうでは無かったのか。いや違う、そうじゃない。もっとするべきことというか、言うべきことがあるのでは無いのだろうか?

母は独り言を聞かれ、とても気不味いと感じているのに。もしや聞く気がないのか? だとしたらとても有り難い。


「ふう、水が美味しい。

それで母上、今度はなにを悩んでいるの?」


ほんと、母上って面白いよねえ。と、楽しそうに笑われた。

己のどこが面白いのか、自身にはさっぱり分からない。芹の方がずっと面白くて、人を楽しくさせられる資質があるだろう。だが不思議なことに、彼からしたらそうでは無いらしい。


先程まで考えていた内容はとても詮無いことで、だから無理矢理に自分の中で終了させようとしていたモノだ。

聞いてもつまらないだろうし、その価値も無いだろう。


「ええっと、もう解決しているわ。

だから大じょ…..」

「大丈夫でも僕が知りたいから教えて欲しいなー?

だめ? 母上」

「……」

「ほら、お水あげるから。美味しいよ?」

「……とりあえず、いただくわ」


目を彷徨わせつつ話題を終わらせようとする母に対し、どこか甘えた感じで見つめてくる我が子の姿。

賄賂代わりに渡したと思われる水に口を付けて、ゆっくり喉を潤した。


……それがわざとだと分かってはいるが、それでも自分にしか見せない我が子の姿だ。ぐらりと心が揺れてしまう。

こうなってしまうのも、芹が好奇心だけでなく心配も込みでそうしていると分かるからだ。

息子の優しさに気付かないほど、自分はまだ耄碌していないつもりである。


「……….楽しくも面白くもない、本当にちょっとしたことよ?」

「母上にとってはそうだとしても、僕にとっては違うかも知れないだろう?

だからさ、教えて欲しいな」


念押しするように顔を覗き込まれて、芥子はとうとう両手を挙げた。降参だ。


自分は息子に弱いのかも知れない。つい溢れそうになった苦笑いを噛み締めると、飲んだことで濡れた湯呑みの縁をぬぐいつつ、ぽつりぽつりと言葉を吐いた。


「……我が家は、二つの呪いに縛られているでしょう?」

「うん」

「私が書記をしていた理由は、簡潔にいうと成り行きと力不足から。

祖父がしていた理由も……大まか、似たような理由から」


父の場合、というより含めて先々代の者達はみな、まだ家の体制が盤石では無いせいで役割という言葉に固執していた節があったようだ。

が、その辺りは話すと酷く脱線してしまう。それにこの話においてはそう重要なことでは無いので、ざっくばらんで良いだろう。


「どんなことも代や人、年月を重ねてしまうと、私たちは意味もなく価値を見出してしまうもの。

一人だけなら一過性と言えるけど、二人三人と続いた場合は?

私と貴方は自ら選んで、書記をすると決めたわ。そうでしょう?」


隣にいる芹に言葉を振ると、同意するように頷いた。

静かに聞くその姿から、聡い息子は母が何を言いたいのか、まるで察しているように映る。


「三代続いて同じ家系から、一子相伝のように継いだ書記というこの役割。

芹は広義の意味で賢い子だから、次代は上手くいくと信じているわ。

────でもそれより先の子孫たちは? この役割が更なる縛りと、重荷と感じる子が出てくる可能性は?」

「うーん、無きにしも非ず……ってところかな。

確かにそれは、手に余る話だね」

「そうでしょう?

だから私、どうしようもないと言っていたのよ」

「ふふ。だけど、僕は知れて良かったと思ってるよ?」


そう言いながら芹は水差しを手に取り、おかわりはいるかと身振りする。

芥子はまだ大丈夫、と中身の残っている湯呑みを見せて首を振った。


「知れたおかげで、僕はそのもしもの可能性を念頭に置くことが出来るからね。

知れなかった場合よりかは、どうにかなる確率は上がったんじゃない?」

「そう、かしらね……?」


首をひねる己とは対照的に、のんびり水を飲む息子の姿。

そんな芥子の様子を見て、湯呑みを膝に置いた芹は柔らかく笑った。


「そういうものだよ。

だって僕達にはどうしようもないんだから、ね?」

「う……それを言われると何も言えないわね….」

「ふふ、そうだろう?

こういう事は、頭の隅に置いておく程度がちょうど良いんだよ」


まあ、母上の気質的には難しいかも知れないけどね?

なんてくすくすと口を隠して笑う息子の額を、芥子は軽く指で弾く。

ここまで子に気を使われて、不安がる訳にはいかないことくらい分かっているのだ。


もうそんなに力の出ぬ指で弾いたというのに、芹は大げさに体を震わせて額を抑え、悲痛そうな声をあげた。


「あいたっ!

うわ、どうしよう。母上に初めて家庭内暴力を振われた……!」

「芹、せめて顔も悲しそうにしなさい。

目が笑ってるわよ?」

「酷いよ母上……DVだなんて….」

「駄目だわこの子。話を聞いてないわ……」


さっきまで真剣な話をしていた気がするが、どこで方向転換が起きたのだろうか。

若者の勢いについて行けない。


しくしくと口で言っている息子をどうするか悩んでいると、どこからか音がした気がして周囲を見回した。


「あれ、樒様だ」

「え?」


泣き真似をやめた芹が見ている方へ目を向けると、突き当たりからお盆をもった樒

が居た。

よく見るとその背から少しはみ出す長い赤髪が見え、どうやら澄も共に居るようだ。


「樒達、どうしたの?」

「賞味期限が近いどら焼きを見つけて、芥子の部屋に行けばセリーも居ると思ったから来た。

昼前だが、良かったら食べるのを手伝って欲しい」

「……お茶も持ってきたけど、いる?」


樒が置いたお盆の上には、どら焼きが四つ乗っていた。自身の隣にしゃがみ込んだ澄の持つお盆を見ると、お茶の入った湯呑みが湯気を立てている。


ひと月前から変わった樒と澄の芹への呼び方には、まだ慣れない。きっと己は死ぬまで慣れることはないのだろうと、漠然とだがそう理解している自分がいた。


(もう私が首を突っ込むのは寿命的に厳しいわ。

……この子達が私と同じ場所に来る頃には、色々と変わっていることを願いましょう)


芥子達が持っている湯呑みの存在に気付いたのか、澄は持っているお盆と湯呑み達を見比べて顔色が変化する。眉を下げて、やってしまったと書いてあるような顔だ。


「ありがとう澄。いただくわ」

「え、……いいの?」


持っていた水の入った湯呑みを飲み干し、芹が持ってきたお盆に戻す。

芥子はにこりと澄に向かって笑みを浮かべると、お茶の入った湯呑みを一つ手に取った。


「ええ、どら焼きにはお茶の方が合うもの。

ほら澄、ずっとしゃがんでいたら疲れるでしょう。座りなさい」

「うん……ありがと、芥子姉さん」

「どういたしまして。

樒、貴方も座って。みんなで食べましょう?」

「ああ」


芹、芥子、澄、樒の並びで座り、お茶とどら焼きを一つずつ配り合う。

各々手にしたどら焼きを口に含み、その甘さに舌鼓を打った。昼前に食べているせいで少し罪悪感があるが、それでも甘くて美味しい。


軽く四人で雑談をしつつ、お茶が少しぬるくなってきた時。唐突に芹がそう言えばと声をあげた。


「ねえ聞いて二人共。さっき家庭内暴力が振るわれてね?」

「まだその話を続けるの!?」

家庭内暴力……?」

「…………話だけは聞いてやる」


話を蒸し返す息子に驚きしかない。まだする気なのか。


話題を振られた二人はというと、澄は不思議そうに、樒は“どうせ芹の冗談だろう”と冷めた目をしている。

 

「二人が来る少し前に、いきなり母上に痛みを与えられて……正直、あの時は何が起こったか分からなかったよ。まさかこんなことされる日が来るなんてね……ううう……」


わざとらしく嗚咽し目尻を拭う息子を、芥子は冷ややかな眼差しで見つめた。


澄は無視してどら焼きを食べているのか、隣から咀嚼する音が聞こえる。どうやら関心がそうないようだ。


「芥子、実際は」

「からかわれたから額を指で弾いただけよ」

「なんだ、ただのデコピンじゃん。

芹おおげさ」


ちゃんと話を最後まで聞いて芥子の言い分を尋ねる辺り、樒は真面目な子だ。


最後の一口を食べ終えた澄が呆れた声で言うと、芹は泣き真似をやめて反転してつまらなそうな声をあげた。


「酷いなあ、少しふざけただけだろう?

二人共つれないなあ」

「そういうノリはソテッちゃんに頼め。

あいつが適任だ」

「ソテツはいつもしてくれるから。偶には他の人ともふざけたいんだよ」

「だからと俺達に振るな」

「えー」

「えーじゃない」


端と端に座っているせいか、二人は上体を少し反らして芥子達の背中を挟んで言葉を飛ばし合う。


ふざけた話題が終わったことに芥子は一息ついていると、門のある方角から声が複数ほど聞こえた。誰か帰って来たのだろうか。


「この声は……山茶花達か」

「四人全員の声がする辺り、どこかで合流して一緒に帰って来たみたいだね」

「そうだね。私、出迎えに行ってこようかな」


体力と一緒に耳も目も衰えた自分とは違い、芹達には誰の声かしっかり聞こえたようだ。

出迎えるために立ち上がった澄と同じように行こうとしたが、その前に三人に止められてしまった。


「待った。母上は僕と一緒にここで待って居ようね?」

「ああ、芥子はセリーと此処に居てくれ」

「私と樒が行くから……芥子姉さんは待ってて」


ちゃんと待ってるんだよ? 

そう念押しをしながら、澄と樒は早足で玄関へ迎えに行った。


少し出歩く程度ならまだ平気だと言うのに….樒達は一度も口を挟む暇をくれること無く行ってしまった。もう澄の長い髪の一端も見えない。

そこまで今の己は、危なっかしく見えるのだろうか?


「樒様も澄ちゃんも、もちろん僕も。みんな母上が大事だから心配しちゃうんだよ。

だからそう面白い顔しないで。この気持ち、母上だって分かるだろう?」


不承不承な気持ちでいるのが顔に出ていたのか、芹がからかい混じりに芥子を宥めた。

微妙な顔をしていたとは思うが、面白い顔はしてなかった筈だが……相変わらず、この子の感性は分からないものだ。


だけど、心配になる気持ちは自分も分かっている。今まで見送った家族達に対して己が抱いてきたような感情を、芹達はいま抱いているのだろう。

少しでも無理をして欲しく無い、穏やかに安らかに、出来るだけ苦しまずに居て欲しい。そんな気持ちを。


……がしかし、そんな気持ちを抱かれる側になったからこそ分かること、思うこともあるのだ。


「ええ、気持ちは理解しているわ。

けれど、される側になったからこそ思うこともあるのよ?」

「へえ……というと?」

「安静に寝てばかり居ると、体に根が生えてしまいそうで……正直少しでいいから動きたいの。

此処のところずっと寝てたのもあって、体を動かしたくて堪らないのよね….」


思わず大きなため息が出てしまうが、仕方ないだろう。


体は確かに重いし苦しい。だけどまだ歩けるのだから、ちょっと位は動きたくなるのだ。部屋の天井を眺め続ける生活というのは、思っていた以上に心身に来るものがある。


「きっと父さんたちも、似たような気持ちを抱いたのでしょうね……。

思えばまだ動けていた頃、みんな庭や家を歩いていた気がするわ…..」

「ああ……ずっと同じ状況だと飽きを覚えるからね….」


伽羅や梔子も、最期の方はこんな気持ちだったのだろうか。向こうに行ったら聞いてみよう。きっと面白おかしく当時どう思っていたか、話してくれるに違いない。


もう直ぐいく未来を想うと、楽しくてつい顔が綻んだ。ああきっと、あっちでもあの二人は騒がしいのだろう。

そう考えると、向こうに逝くのが少し楽しみになってくる。


そんな風に遠くを想い浮かべていたら、芹が急に湯呑みをお盆いにおいて、立ち上がり此方に手を差し出してきた。


「それならしょうがないね。

待っているように言われたけど、僕たちも迎えに行こうか」

「えっ……いいの?」


戸惑い目を瞬かせていると、芹はしょうがないなと言いたげな顔で笑い、芥子の手を引き無理やり立ち上がらせた。

突然のことによろけてしまう母を支える腕はしっかりとしており、そんな息子の姿につい感慨深くなるのは、きっと親心というものだろう。


「いいよ。動かないのは、それはそれで体に毒なんだろう?

まあだけど心配な気持ちは変わらないから、僕の手を掴んでてね。

転んだら怖いから」


苦笑い気味に差し出された手に、芥子はそっと手を乗せた。


「ふふ、ありがとう。芹」

「これくらいお安い御用だよ。

ゆっくり歩くけど、きつくなったら直ぐに言ってね?」

「ええ、わかったわ」


手を引かれながら、二人で玄関へと歩きだす。

ゆっくりとした歩幅は歩きやすく、息子が己を思ってそう歩いているのだと思うと微笑ましくて堪らない。


「ぁ……」


ふと庭を見上げると、ちょうどツバメが梅の木を飛び立ち何処かへと羽ばたく瞬間だった。


(……そう言えば、来世はツバメになりたいと考えていたこともあったわね)


ああ確かそう、まだ元服してまもない春のことだ。

戦闘ではあまり役立てず、だから戦闘以外の面で役立とうとしたが、それで良いのかまだ迷いがあった頃。今のように庭先で自由に羽ばたくツバメが羨ましくなり、つい次の生では自分もあの様になりたいだなんて現実逃避をしたことがあったのだ。


(確かそんなこと考えてる自分が恥ずかしくて、記憶の奥底に沈めて忘れようとしてたのよね……懐かしいわ)


今はもう、そんなことは考えていない。迷うことはあった、これで良いのかと自問自答した日もあった。だけどそれでも、精一杯やれることはやったのだ。

だからもう、現実逃避は必要無い。来世に賭ける気が起きなくなる程度には、今世をやり遂げたと思っているのだから。


ただ心配性な気質のせいで、ちょくちょく不安の種を産んでしまうこうとはあったが……そこは芹が、息子がどうにかしてくれるらしいから、もう良いのだ。


目で追っていたせいで足取りが遅くなったのか、芹が振り返り不思議そうに首を捻った。


「ん?どうしたの母上」


自身を見下ろす程に背の伸びた息子と目を合わせる。心配させないよう、芥子は何でもないと微笑んだ。


「なんでもないわ。ただ、今日は本当にいい天気ね….って。

これなら天国にだって行けそうだなあ……なんて、思っただけよ」


心地よい日差しに包まれて、大切な息子に手を引かれ、大切な家族の元へと足を向けて。芥子は再び、優しく微笑んだ。