百鬼一族 血脈の書

百鬼一族 血脈の書

当サイトは俺の屍を越えてゆけ リメイクのプレイ日記となります。

2021-01-01から1年間の記事一覧

1022年8月 樒交神

前回のおさらい 樒「……一応、全員無事に討伐から帰還した」 澄「ちょっとだけだけど、視野が戻った気がする」 山茶花「炎に包まれた瞬間、お母様みたいな人に会えた気がするの。 あれがあの世なのかなあ」 恒春「ずっと見送る側だったのに、ついにこっち側に…

優しい人

「─────どうして笑える。無理に笑っているなら、やめてくれ」 冷え切った声と難しい顔で、樒は山茶花に問いかけた。 ここは紅蓮の祠から京へと帰る道中の川辺。恒春達が焚き火に使えそうな木々を拾いに行き、現在自分は樒と二人きり。 腰を落ち着けて談笑を…

1022年 7月 紅蓮の祠

7月です。去年の今頃では澄が木に登ったまま降りてこない【https://kalino-suke.hatenablog.com/entry/2019/06/11/211423】、なんてことをしていました。今年の百鬼家はどんな夏を過ごすのでしょうね ソテッちゃんがついに元服。ソテッちゃんは交神相手のリ…

眠りつく日 後編

「呪いが解けなかった事実や、朱点童子の真実……。 あの日の起きた全ての事柄を、芹はどう思っているの?」 「……僕がどう思ってるか、かあ」 「ええ」 「僕が、か……うーん、そうだなあ….」 質問をどう感じているかじっと観察してみるが、これと言って変わった…

眠りつく日 前編

『─────こうなる可能性は、伝えれられてたから分かってた。だから正直、解呪しなくてもそこまで落ち込みはしなかったよ。……少しも動揺してない、なんて言えない心境でもあるけどさ。 解けなかったせいで兄さんは灰になったし、家が暗い雰囲気になっちゃった…